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2015/1/18

宜野座村特集 沖縄のシマの話題 特集

好奇心ともずくの関係

遠浅で栄養分も豊富な宜野座の海は、もずくの養殖に最適な環境。
父と二人三脚でもずくの生産に取り組む若き漁業者を取材した。

海の農業
網に種付けをし苗床へ。育った苗を本張りし成長させる。
その工程は「言ってみれば『海の農業』ですね」 と語る仲栄真さんは、父親と二人三脚でもずくの養殖に携わる若き漁業者だ。

「台風の影響は海の中ってこともあって、意外ともずくの方が農業よりダメージが少ないかもしれない」
仲栄真三七十(みなと)、35歳。
平均年齢は60歳を超えると言われる漁業・養殖業の就業者にあって十分若いといえる年齢ではあるが、この道15年のベテランでもある。

そんな仲栄真さんの経験からくる言葉には思わず納得させられる。
ただ、「15年もやっていればベテランですね」というこちらの問いには、ベテランなんて粋にはまだ遠く及びませんと謙虚な姿勢も見せる。
「仕事…というよりは、毎日父と海へ遠足に出かけるような感じですね。この仕事を15年やっていますが、毎日が新しい発見ばかりです。父にはまだ遠く及びませんよ」

とにかく、毎日が新しい発見の連続。
だから自分はまだベテランというには早い。
ただ、楽しいから続けられる。
そうやって年月を積み重ねることで、いつかベテランと呼ばれる粋に達するのかもしれない。

もずく養殖だけではなく、さしあみ漁も
成長したもずくがびっしりと付いた重たい網をあげるなど、もずくの養殖は傍から想像するだけでも過酷な仕事というイメージがある。
それについて質問すると、意外な応えが帰ってきた。

「いや…それが一度もきついって思ったことがないんですよね。むしろ、筋トレしながらお金を稼げてラッキー、みたいな。もはや仕事というより趣味というか、ライフワークの領域に近い日課みたいなものなので」

どこまでもポジティブすぎる仲栄真さんにとって、海での作業は仕事以前に楽しいことだらけなのだそうだ。
仲栄真さんはもずくの養殖のほかに、さしあみ漁を行うこともある。
そうした漁も「もはや趣味」と言い切る。

「自分たちが家で食べる分が取れればいいとは思うんですけど、採れすぎちゃうことが多いんです。」
採れすぎた魚は漁協に出すが、それもまた趣味の領域。
毎日が楽しいと少年のように語る仲栄真さんは「少年レジスタンス」というバンド活動も行う。
実にパワフルな青年だ。

取材に行った12月は、種を網に付着させる作業中。

取材に行った12月は、種を網に付着させる作業中。

黙々と作業を続ける仲栄真さんの父、盛昌さん。

黙々と作業を続ける仲栄真さんの父、盛昌さん。


好奇心がもずくを育てる
仕事を「趣味」や「遠足」に例えるなど、どことなくズレているような気がしないでもない仲栄真さんだが、これらの言葉は仕事に対して真摯に向き合っているからこそ。
仕事はイヤイヤやるものではなく楽しんでやるもの。
常に好奇心を膨らませて、自分の仕事を見つめる。
楽しんで取り組むからこそ、生産効率も上がる。
本来、仕事とはそうあるべきものなのかもしれない。
誰よりも好奇心を持って海での仕事を楽しむから、いろいろな事に気づくこともできる。
もずくは海が育てるものだから、その海を知るということは大切なことなのだ。
仲栄真さんの好奇心が、今日ももずくを育てている。

常に好奇心を持って仕事に取り組む仲栄真さん。

常に好奇心を持って仕事に取り組む仲栄真さん。


仲栄真さんが在籍するバンド「少年レジスタンス」のホームページはこちら。
オフィシャルサイト


(投稿者:Uchina編集部)

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